建物に見られる人物装飾

ウィーンの街はヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城があり、

そのハプスブルグ家がほぼ神聖ローマ帝国の皇帝を務めたため、他のヨーロッパの街とは

歴史的立場も違います。

 

ウィーンを始めオーストリアには様々な建築様式の建物を見ることができます。

時間がある時にヨーロッパの建築様式について少しまとめようと思っています。

 

建物の全体像だけでなく、ちょっとした装飾も見逃さないで頂きたいです。

以前何気ない所に見られるバロック曲線でも紹介していますが、ちょっとした所にその様式を示す特徴が随所に見られます。

 

 


こちらは建物の装飾に見られるBlattmaske (ブラットマスケ)です。

建物の装飾として登場する、葉の形をした人物像です。

 

その人物の髪の毛やひげが、葉っぱで表現されています。

 

実はこのスタイルは意外と歴史が古く、ローマ時代の紀元前1世紀から存在し、

特にルネッサンス時代にまで見ることができます。

 

その後の後期マニエリスムやバロック時代は非常に少なくなりますが、フランスやドイツなどではその後19世紀のロマン主義でも再び登場します。

 

この写真の人物装飾は、

アイゼンシュタットにある

エスターハーズィ城の中庭で見られるものです。

 

エスターハーズィ城は17世紀後半に改築されたバロック様式と、

その後18世紀終わりから19世紀初めにかけて改築された新古典主義様式ですが、建物に人物装飾を見ることができます。

 

 




 

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