マリア・テレジア広場には、美術史博物館と自然史博物館の2つが、女帝の像を真ん中に
して、向かい合って建っています。
観光では圧倒的に多くの割合で、美術史博物館に行きますが、反対側の自然史博物館は
子供達にとっても楽しい博物館なので、美術史博物館とは違って家族連れが目立ちます。
以前この自然史博物館については少し天井画と共に書いていますし、ここの大変重要な
ヴィレンドルフのヴィーナスも紹介しています。
今日は別の話題性がある物を紹介します。
これは「宝石の花束」
(BLUMEN STRAUSS AUS
EDELSTEINEN)
です。
この宝石の花束は、
マリア・テレジア女帝が、最愛な夫フランツ・シュテファンにプレゼントしたもので、マリア・テレジアが夫フランツ・シュテファンのために、ある朝彼の収集品の中にそっと置かせたものということです。
フランツ・シュテファンは神聖ローマ帝国の皇帝であり、(最もマリア・テレジアが国を統治していましたが)学問的に自然研究にも取り組み、動植物、鉱物学にも大変興味があった研究者で、この自然史博物館の基礎を気築いた人物です。
この素晴らしい宝石の花束は、
ウィーンの宝石商の
Michael Grosserによって1760年に作られました。
高さ50cm,重さ2.8kg,全部で
2863個の宝石が使用されています。
その中でダイヤモンドが2012個、
その他の宝石が761個です。
葉はシルクで、花瓶は水晶です。
この素晴らしい宝石の花束は、自然史博物館に入って、正面ではなく、
すぐ右側の階段を上がって始まる鉱物コーナーの4つ目の部屋にあります。