ウィーンによく見られるこの時期の花 65  (ニワトコ)

今年は花の咲き始めが早く、この時期かなりの花がもう枯れ始めています。

今年の春は色々な種類の花が一斉に咲いたという印象があります。

 

去年のこの時期にも紹介したニワトコです。

ドイツ語ではHolunder (ホルンダ―)、

学名ではSambucus nirga,日本語では

セイヨウニワトコとかエルダーとも言われています。

 

ドイツ語で一般的にHolunderと呼ばれていますが、厳密には

Schwarzer Holunder

 (シュヴァルツァー ホルンダ―)と

専門書などには紹介されています。

これは花が咲いた後になる実が黒いことから来ています。

 

Holunderは種類がいくつかあり、

黒いSchwarzerに対して、赤い実がなる

Roter Holunderも知られています。

 

 

スイカズラ科のニワトコ属で落葉低木です。


3m~7mぐらい、ものによっては9mぐらいにもなりかなり高くなります。

幹がかなり太くなるものもあり、ものによってはしっかりした"木"もあります。

 

 

開花時期は5月~6月で、全体的に薄い直径10cm~20cmぐらいの円状で、その中に

たくさんの3mm~8mm程度の小さいクリーム的白の花を咲かせます。

 

非常に甘い香りを放ち、ジュースやハーブティーなどに用いられ、スーパーにはHolunderのジュースが売られています。

 

新石器時代から人々はニワトコの実を集めていましたし、薬用植物として呼吸器官系や解熱に効くとされています。

 

またゲルマン民族からの習慣で、いわゆる悪霊を遠ざける意味もあり、

聖なる木としての意味もあります。

 

標高1200mぐらいまでに見られ、この時期自然の中、公園、庭などにとにかく多く見られます。

 

 

 

 

 

 

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