ウィーンにはたくさんの個性溢れる博物館がありますが、その中のひとつで
Haus der Musik (ハウス・デア・ムヅィーク)、日本語で「音楽の家」というおもしろい博物館があります。
このHaus der Musik は、すでに15世紀から記録では確認されている建物にあり、Palais Erzherzog Carlと呼ばれている宮殿内にあります。
2000年から話題性たっぷりでオープンした音楽・音をテーマにした体験的博物館です。
ちなみにこの宮殿の名であるカール大公は、マリア・テレジアの孫のひとりで、1809年ウィーン郊外のアスペルンでナポレオン軍を破ったという英雄として知られています。
この博物館の入口は3か所あり、中に入るとグランドピアノが置かれている広々とした吹き抜け空間が演出されています。
この空間ではちょっとくつろげる椅子も並べられ、自販機コーナーがあるのでスナック類やコーヒーなどを買うことができます。
地下にあるトイレもここから行きます。
博物館は日本でいう2階から始まりますが、2階にはウィーンフィルハーモニー博物館があります。
こちらの写真はウィーンフィルハーモニー博物館の一空間で、ウィーンフィルの創始者オットー・ニコライが立っています。
ウィーンフィルは1842年3月28日に彼のもとで誕生しました。
このコーナーでは歴代ウィーンフィルの指揮者や指揮棒、またサイコロでころがして
簡単なワルツが作曲できる遊びなどがあります。
3階はSONOSPHEREというテーマで、音と映像のマルチメディア的空間です。
母体の音を体験したり、生活の中での様々な音を聞いたりと楽しい空間です。
4階は作曲家がテーマになっていて、
ハイドン、モーツァルト、
ベートーヴェン、シューベルト、
ヨハン・シュトラウス等の有名な作曲家のそれぞれの部屋があり、自筆譜の
ファクシミリ等を見ることができます。
音楽を専門的に知っている方はこの階はおもしろいでしょうか。
何と言ってもこの階でおもしろく、またこのHaus der Musikの呼び物であるものは、ウィーンフィルをバーチャルリアリティーで指揮することができる空間です。
指揮棒を手にして、曲を選び、画面の中のウィーンフィルを指揮します。
指揮の微妙な動きに合わせて楽団員が演奏します。
これはかなり楽しいですよ。
4階は、劇場監督として舞台に立ち両手を使って演出が楽しめる空間です。
最後に充実したショップがあります。
ちなみに最上階にはカフェレストランと小さなコンサート会場があります。
ここは音楽をテーマにし、様々な角度から楽しめる体験的博物館で、大人だけでなく小さなお子様にもお勧めできます。
実際に家族で来る方も多いです。
ウィーンの中心部と場所もいい所にあるとてもおもしろい博物館です。