先日5月1日にドナウ河の最も美しいと言われるヴァッハウ渓谷に行きました。
いつものようにメルクから船下りをして有名なデュルンシュタインで下船しました。
この小さな街がこの日はとても賑わっていました。
それはこの街の人達がちょうどMaibaum (マイバウム)を立てる所でした。
MaibaumはMai/5月,Baum/木
という意味です。
装飾した木を、5月1日や4月30日に
街の中心に立てる習慣があります。
ウィーンの街でも見られる所はありますが、一般的に郊外の田舎街や村で
この時期頻繁に見られる習慣です。
このMaibaumを立てる習慣の起原についてはハッキリわかっていません。
もしくは色々な説があります。
よく言われているのがゲルマン民族の
儀式・典礼がベースになっていること
です。
ゲルマン民族は、森の神様を崇拝し、
敬意を表しました。
その古代ゲルマン民族時代におそらく木を立てる習慣があったのでしょう。
でも現在見られるようなMaibaumとしては13世紀まで遡ることができます。
オーストリアでMaibaumは、1466年からということです。
場所によってMaibaumの装飾スタイルも様々ですが、
オーストリアはこのスタイルを多く見かけます。
このデュルンシュタインのMaibaumのてっぺんにはオーストリアの国旗が掲げられています。
Maibaumの高さは20~25mぐらい、でも場所によっては60m近くになる高いものもあるようです。
現在では春の到来を祝う、村のちょっとしたお祭りです。
また、おもしろい習慣のひとつにMaibaumを盗む習慣もあります。