オーストリアで2番目に人口が多い街グラーツは、世界遺産でもあり、イタリア的な雰囲気を少し感じ、また重要な建造物もたくさんあるとても美しい街です。
距離的にはウィーンから190kmぐらいで、ザルツブルクよりも近いですが、
電車で行く場合はセンメリングというアルプスの一角を通るため、2時間半かかります。
普通車の場合はウィーンから高速道路がつながっているので、休憩なしで
2時間弱で行けます。
グラーツのシンボルと言えば何と言っても時計台でしょうか。
この写真は、グラーツのHauptplatz
(ハウプトプラッツ)・・・
いわゆるメイン広場から、Schloßberg
(シュロスベルク)・・・
いわゆる城山に向かって撮影した
もので、奥の城山に塔のような
時計台が立っています。
このメイン広場は、12世紀当時
商業の中心であった古い市場が、現在のこのHauptplatzに通じるSackgasseにあり、
そこが狭くなってきたため、南側に広げられ、現在の広場の形である台形になっている
というわけです。
このシュロスベルクには、徒歩、エレベーター、ケーブルカーのどれでも上ることが
できます。
こちらはそのSchloßbergにある時計台です。
このSchloßbergは、123mの
高さで、ドロマイト岩盤です。
ここにハンガリー民族
(マジャール民族)から守るため
「kleine Burg=スラブ語でgradec」という小さい城が
10世紀半ばに作られました。
Graz (グラーツ)という名の由来です。
16世紀の前半トルコ軍脅威から、Domenico dell' Aglioのもとで頑丈な要塞に
拡張されました。
ここはグラーツの街中にあるちょっとした緑で、散策コースもいくつかあります。
またこのSchloßbergの山中には、1943年からいわゆる防空壕として考えられた
地下通路が約6kmにわたって伸びています。
グラーツの時計台は1712年から
現在の姿で電気の力を借りて時を
刻んでいます。
高さ28m,時計台の4面それぞれに時計があり、文字盤の直径は5m以上です。
この時計台の最初はおそらく13世紀
からとされています。
この塔は1559~1569年に中世から
存在していた部分を組み込んで作られました。
ここは火の見櫓にも使われて
いました。
この時計台の特徴は何と言っても
長針と短針が逆になっている
ということです。
もともとここには、遠くからよく見えるための長針しかなく、その長針が毎時だけを刻んでいました。これは当時当たり前のことでした。
後に分を刻む針が取り付けられますが、長針と区別するために短くなったというわけです。
そのため通常の時計とは、長針と短針の機能が逆になっているわけです。
この時計台からの街の眺めも必見です。
私個人的にグラーツの街も大好きです。