このコーナーではすでにウィーンのいくつかのカフェや、私が大好きな「栗のケーキ」を紹介していますが、ウィーンでケーキがおいしいカフェと言えば、それこそ栗のケーキで有名なラントマン、歴史あるデーメル、帝国時代からあるゲルストナーも有名ですが、人それぞれ好みがあるとは思いますが、やっぱりHeiner(ハイナー)と
オーバーラー (Oberlaa)の2軒が双璧でしょうか。
今日は私の大好きなハイナーについてです。
L.Heiner (ハイナー)は、1840年Andreas Rabl によってシュテファン大聖堂に近いWollzeileにオープンしました。
開店当時から評判を呼び、1883年に義理の息子であるValentin Heiner に引き継がれます。
評判の良さからハプスブルグ家の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の時代、宮廷から発注される業者リストにも登録され、さらにその息子Ludwig Heinerの時代には「K.u.K. Hofzuckerbäcker」
(カー・ウント・カー
ホーフツッカーベッカー)・・・
いわゆる宮廷御用達のケーキ屋さんの称号を与えられます。
ハプスブルグ帝国が崩壊し、第2次世界大戦などもあり、ハイナーは大変な時を凌いできました。
大戦後のオーストリアがまだ4か国占領時代の1949年にケルントナー通りに支店をオープンさせました。
このケルントナー通りのハイナーが場所的にも行き易いですが、本店はWollzeileです。
その後1964年にウィーンの南の森入口のPerchtoldsdorf、
1999年ウィーン11区のsimmering,
2007年Niederösterreich のStockerau、2013年ウィーン17区のHernalsと支店をオープンさせました。
最初の写真はケルントナー通り支店の入口です。
中に入るとかなり狭いです。左にケーキのショーウインドゥがあり、右側には少しの客席があります。
しかし奥には階段があり、上にあがるともっと広いカフェスペースがあり、2階にもケーキのショーウインドゥがあります。
更に奥にも小部屋があり、お客さんの入り状況に応じて使われます。
こちらは例によってハイナーの栗のケーキです。
個人的に栗のケーキではラントマンのMaroniblüte が一番だと思っていますが、ケーキ全般に関してオーバーラーもおいしいですが、私はハイナー派です。
伝統はありますが、ウィーンの伝統カフェのような店内の雰囲気はありません。
例えば年配のボーイさんがタキシードを着て仕事をしているわけではありません。
しかしその伝統をあまり押し出すことなく、ケーキの質の高さで地元に支えられているカフェのひとつです。
ここはケーキを食べなくても軽食もあるので、ちょっとお腹かに軽く入れておきたい方にもお勧めです。
また、簡単な贈り物としてもこのハイナーのチョコレートなどはお勧めで、地元の人にあげても喜ばれるものです。
ばらまき用のお土産はスーパーでいいと思いますが、大事な方には質のいい物を贈りたいですね。