ウィーン料理が食べられるレストランはいくつもありますが、歴史と話題性がある
ウィーン最古のレストラン「Griechenbeisl グリーヒェンバイスル」は、
ガイドブックでもお馴染みです。
グリーヒェンバイスルは、後にこのコーナーでも紹介しようと思いますギリシャ正教会
(Griechenkirche zur Heiligen Dreifaltigkeit)
の目と鼻の先にあります。
名前もGriechenbeisl・・・グリーヒェンバイスル・・・
ギリシャビストロです。
ここは記録によると1447年創業で、言ってみればウィーン最古のレストランです。
この写真はレストランの入口です。
バロック様式の建物ですが、この場所自体が当時の城壁のすぐそばで、ドナウの運河側から見ると、少し水準が高い所に位置し、1350年裕福な騎士市民Lienhart Pollが所有していたウィーンでも古い歴史的な建物として知られています。
店の名前は1500年頃はZum gelben Adler、17,18世紀はZum goldenen Engel,Zum roten Dachlと変わり、19世紀中頃以降現在の名前Griechenbeislになります。
このレストランは、左の写真で見られるマークトゥウェインの間という歴史的な部屋があり通称
「サインの間」とも呼ばれる名物空間です。
ここにはモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ヨハン・シュトラウス、
ブラームス、グリルパルツァー、マーク・トゥウェイン、ツェッペリン、エゴン・シーレ、パヴァロッティ、ムーティ等といった様々な著名人達がこの空間の壁にサインを残しています。
こちらはサインの間の壁です。
色々なサインが見られます。
ちなみにこの写真にはモーツァルトのサインを見ることができます。
このレストランは、またいつかこのコーナーで紹介しますが、Marx Augstin (愛しのアウグスティンの曲で知られているあのアウグスティン)という街楽師が17世紀後半からはこの界隈によく出没して人々を楽しませていました。
彼は酔っぱらっていたおかげでペストに感染しなくて済んだという有名な逸話があります。
その彼がレストラン入口の地面の下に見られます。
また16世紀のオスマントルコウィーン包囲の時の大砲の弾や、中庭には重要な中世後期のWohnturm (住居塔)も見ることができます。
このレストランGriechenbeisl は12月24日だけが唯一の休みで、毎日11:00~01:00まで、昼休憩なしで開いています。食事は11:30~23:30までです。
値段的には決して安くはありませんが、歴史と話題性があるレストランです。