歴史ある街を歩くということは楽しいことですね。
ウィーンの街を歩くと様々な発見があります。
一見意味がわからないものが多く見つかります。
今日はそんな物を2つほど紹介したいと思います。
これは結構分かり易いと思いますが、たいていの方はこんな所には注目しないと思います。
これはウィーンの真ん中に立つシュテファン大聖堂の外壁に見られる当時の墓地の照明です。
現在の私達の時代には考えられませんが、こちらは基本は今でも土葬です。
中世から亡くなった人を教会のすぐそばに埋葬するという習慣があり、ウィーンの、当時城壁に囲まれていた現在のリンクの
内側にもたくさんの教会がありますが、それぞれの教会には教会付属の墓地がすぐ教会の前に作られていました。
ウィーンの中心部では、最初にルペルト教会とペータース教会界隈に墓地が作られました。
その後、このシュテファン大聖堂、ミヒャエル教会やショッテン教会にも教会付属の墓地が作られていきました。
18世紀のマリア・テレジア女帝時代、やはり衛生上の問題から、城壁内の遺体埋葬を禁止させ、そして18世紀終わり長男のヨーゼフ2世の時代に中心の墓地が取り払われて、第2城壁沿いに墓地を移転させたわけです。
これは当時シュテファン大聖堂付属の墓地を照らしたいわゆる照明で、ロウソクが入れられましたが、もっと前は、獣の脂を使っていました。
こちらは何でしょうか?
古い建物の中に、特に日本で言う1階の入口界隈によく
見られる物です。
見た感じねずみの穴のような
雰囲気ですね。
穴の手前に鉄状の物が地面に固定されているのがわかります。
これはヨーロッパに住んでいる人にとってはお馴染みかもしれない「靴のドロ落とし」です。
今でも自分の住居の中では靴を脱がないで生活している人が多いウィーンです。
私が10年以上住んでいた住居の大家さん一家も家の中では靴をはいて生活をしていました。
靴を家の中で履く・・・ということは私にとっては絶対にあり得ない習慣です。
でもこのような物が古い住居にはたくさん見られ、実際に現在でも使ってる人がたくさんいるわけですね。