オーストリアゴシック「岸辺のマリア教会」

ウィーンの街は様々な建築様式があります。

 

リンク道路沿いの荘厳な建物、王宮、宮殿、教会といった歴史的建造物を始め、一般的な建物に及ぶまでありとあらゆる所に見ることができます。

この建築様式の流れが見えてくると、ヨーロッパの街はもっとおもしろく見えますね。

その様式の中で「ゴシック様式」というとウィーンでは真っ先きにシュテファン大聖堂が出て来るでしょうか。

このコーナーでもよく登場しているお馴染みの大聖堂です。

以前ここでも書いている「ヴォティーフ教会」はネオ・ゴシックですがとても美しい

教会です。

 

今日は観光では残念ながらあまり知られていない、しかし重要なゴシック様式の教会 Maria am Gestade(マリア・アム・ゲシュターデ)・・・岸辺のマリア教会について少し書きたいと思います。

 

 

この岸辺のマリア教会は、ウィーン旧市街地の一角の少し小高い所に位置しています。

 

ここは、ローマ時代の城壁がすぐそばにあった所であり、同時にバーベンベルク時代の12世紀終わりに築かれた城壁のすぐそばに位置しています。

 

この場所にはすでに9世紀頃に、礼拝堂があったとされていますが、あまりハッキリしていません。

 

1302年からは、Herren von Greifの所有となり、1330年~1355年にかけておそらく一族の墓所を念頭に内陣を改築させました。

 

その後、パッサウ司教の管轄になりました。

 

 

 

 

 

 

こちらは別の角度からで、ゴシックの塔が印象的です。

 

18世紀に入り、教会が傷んでいたこともあって取り壊しになるかもしれませんでした。

 

馬小屋に利用されたことがあります。

 

1812年に新たに奉納され、その後1820年からはRedemptoristen・・・レデンプトール会という、

1732年イタリアで設立されたカトリック男性修道会が管理しています。

 

この印象的な塔は、1419~1428年に作られました。

 

1900年と1930年とで修復されています。

 

 

 

 

 

この教会の内部です。

この教会は、この教会の建てられた場所の問題から、メイン祭壇がある内陣よりも身廊の方が狭い・・・という独特の

形をしています。

 

この教会の中に入ると、とても幅が狭い教会であることがわかります。

 

1400年頃アルブレヒト3世が建てさせたようです。

 

メイン祭壇にはイエス・キリスト、そのすぐ下には聖母マリアを見ることができます。

 

この教会は、とても静かで雰囲気のいい石畳の路地界隈にあります。

 

寄り道して見る価値は十分にあります。

 

この岸辺のマリア教会は、オーストリアゴシックの重要な教会です。

 

 

 

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