今日1月6日は、「Heilige Drei Könige」(ハイリゲ・ドライ・ケーニゲ)の日で休日です。
このドイツ語を直訳すると。「聖なる三王」となるでしょうか。
日本語では、東方三博士、東方三賢者とも言われています。
新約聖書のマタイ書では「イエス・キリストが生まれ、ベツレヘムからの星に
導かれて東からやって来る学者」としか書かれていません。
つまり人数なども書かれていないわけです。
しかしすでに3世紀ぐらいから「人数」と「王様」で登場していたようで、6世紀初頭にはそれぞれの名前も与えられたようです。
この東から来た三学者は、ヘロデ大王のもとへ行き「ユダヤ人の王としてお生まれになった方」について尋ねます。
ヘロデ大王が「幼子を見つけたらここに連れて来るように・・・」と言いましたが、3人は王の所へは戻らず、そのまま帰って行きました。
彼ら3人には名前があり、それぞれ以下の物をイエスに捧げます。
カスパール (アジアを象徴)
没薬を渡し、将来の受難の死を意味する老人の姿で登場
メルキオール (ヨーロッパを象徴)
黄金を渡し、王権を意味し、青年の姿で登場
バルタザール (アフリカを象徴)
乳香を渡し、神性を象徴し、普通は黒人で壮年の姿で登場
これは12世紀のヨーロッパでは、ヨーロッパとアジアとアフリカの3大陸だけだと信じられていたことも関係があると思います。
この内容に合わせて、Weihnachtskrippe (ヴァイナハツクリッペ)という、
イエスが生まれ、まさにこの3人がイエスを拝みにやって来るシーンを表す
ジオラマが多く見られます。
こちらは、ミノリーテン教会の中に置かれている、Weihnachtskrippeです。
ここのWeihnahctskrippeはとても大きくて見ごたえがあります。
イエスがいるシーンは一番左側だけのちょっとした部分だけで、後はベツレヘムの街の生活雰囲気が表されています。
こちらはヨゼフとマリアが一番左にいることが
わかります。
個人的に、東京ディズニーランドの
カリブの海賊を思い浮かべてしまいます。
余談ですが、このミノリーテン教会には、
以前ここでも紹介したダ・ヴィンチの「最後の晩餐のモザイク」も必見です。
こちらはシェーンブルン宮殿のWeihnachtskrippeです。
こちらは外に置かれているため、ガラスケースの中に作られています。
イエスがどこにいるかすぐにわかりますね。
Weihnachtskrippe はおそらく、アッシジのフランシスコが1223年にイタリアのグレッチョで、生きている動物と人間で説教時に始めたとされています。
1562年にイエズス会がプラハで置いたWeihnachtskrippeが、今日の意味で最初のものとされています。