ウィーンの国立オペラ座正面から見て、すぐ右側に、地下に入れる階段とそこから上がってくるエスカレーターとエレベーターが見えます。
これは「Opernpassage」
(オペルンパサージェ)という有名な地下通路で、リンク道路の真下を横断し、オペラ座とは反対方面にある、カールス教会がある公園やその周辺に出られるようになっています。
また地下鉄U1,U2,U4の乗り場にも接続されています。
長く工事を行っていたこのOpernpassageですが、最近ほぼそれも終わり、綺麗になって少しモダンになりました。
このOpernpassageは、1955年にオープンしました。
この年はオーストリアが第2次世界大戦が終わった10年後で、連合軍の占領も終わり、現在のオーストリアの基本となる永世中立国になる年です。
大戦後、リンク道路の交通量もますます増え続け、ウィーン市はこれ以上歩行者を妨げないようにと考え、歩行者用通路を地下に建設することに決めました。
このOpernpassageには、パン屋、カバン屋、土産物屋、TABAK,小さなアジアレストラン、トイレなどがあり、たくさんの地元の方や観光の方が歩いています。
この写真をよく見ると、床には赤い電気の線があり、天井には、やはり紫と緑の電気の線があることがわかります。
一見ただのモダンな飾りのように見えるのですが、これは実は地下鉄(U-Bahn)
の乗り場を知らせるラインでもあります。
地下鉄1号線(U1)は赤、2号線(U2) は紫、4号線(U4)は緑です。
もちろんこの線の意味に気づかなくても、地下鉄乗り場への案内板がちゃんとあり、路線によって色分けされているので全く問題ありませんが、この電気の線は同時にこのOpernpassage にモダン性を出す装飾としても用いられています。
このOpernpassageはウィーンに来た方は必ずや歩くことになる所です。