オーストリアは9つの州があり、それぞれに郷土料理があるわけですが、
ウィーン3大名物料理といえば、Wiener Schnitzel (ヴィーナーシュニッツェル)、Zwiebel Rostbraten (ツヴィーベルローストブラーテン)、そしてここで紹介するTafelspitz(ターフェルシュピッツ)でしょうか。
Tafelspitzは時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が好んで食べた料理で、
牛肉の煮込み料理です。
Tafelspitz(牛のおしりと太ももの一番上との間のあたりの肉)をかたまりで何時間も煮込んで、そのやわらかくなった肉をスライスして、リンゴに西洋わさびが入ったソースとSchnittlauchソース(白のクリーム状のソースにチャイブがまざったもの)を肉にかけて食べます。
その定番2つのソース以外にほうれん草のペースト状ソースもとても好まれています。
ジャガイモを炒めたものと野菜が添えられるのが一般的です。
このTafelspitzを食べるなら、
是非PLACHUTTA (プラフッタ)
をお勧めします。
地元でも超有名なレストランで、街中に3店舗(WOLLZEILE,HIETZING,NUSSDORF店)あり、中心のWOLLZEILE 店はたいてい予約なしでは入れないことが多いです。
PLACHUTTAはその辺のレストランよりは高いですが、そんなに高級なレストランというわけではありません。Tafelspitzと飲み物で30ユーロぐらいでしょうか。
この店はTafelspitzの専門店的なイメージがあり、肉が鍋の中に野菜といっしょに入ってサービスされます。
最初にこのスープを飲みますが、このスープが本当においしいんですね。
スープのトッピングを選べますが、私個人的には、この写真のFleischstrudelが好きです。でもこれは日によってない時もあります。
ちなみにスープのトッピングは種類によっては別料金です。
そしてスープを飲んだ後、鍋から肉を取り出してお皿に盛ります。
ここの店はたいてい担当のボーイさんがサービスしてくれます。
肉はやわらかく、肉自体にはあまり味がついていません。そのためソースとの
相性がピッタリです。
ウィーン料理の中では結構軽めだと
思います。
ここ2年ぐらい前からPLACHUTTAは国立オペラ座のすぐそばで、「Plachuttas GASTHAUS zur OPER」という店をオープンさせました。
本家の3店舗とはちょっとコンセプトが違い、ターフェルシュピッツではなく、ウィーンナーシュニッツェルを看板にしています。
本家3店舗ではTafelspitzも種類が多くあるのですが、こちらGASTHAUS は2種類のTafelspitzしか選べません。
でももちろん、定番なターフェルシュピッツは提供されていますので食べることができます。
ここで紹介した3つの写真は全て「Plachuttas GASTHAUS zur OPER」です。
ちなみにウィーンは「ウィーン料理」と当たり前のように表現されます。
「オーストリア料理」ともいわれますが、圧倒的に「ウィーン料理」が主流です。
これはハプスブルグ帝国時代は様々な民族から成り立っていた・・・それぞれの地域の郷土料理がウィーンにもたらされて、ウィーン流にアレンジされていった・・・だから「ウィーン料理」なんです。
世界の色々な街を見ても、街の名前がついている「・・・料理」となっている所はあまりありません。