ウィーンの街には至る所に
マンホールの蓋を見ることができます。
こんな物には普通の人はまず
興味を示さないと思いますし、街を歩いていても目には見えているでしょうが気に留めることはないでしょう。
何気なく街中に当たり前のように溶け込んでしまっていますので、美しい建造物や街の雰囲気に気を取られてしまい、
いちいちマンホールの蓋を観察しよう・・・なんて気もおきませんね。
でもでも・・・
よく見るとマンホールの蓋も様々なデザインがあるんですね。
これは国立オペラ座の正面入り口のマンホールの蓋です。
ちょっと高貴な蓋ではないでしょうか。
こちらはウィーンではありませんが温泉街バーデンの街によく見られる蓋です。
ユニークなことに男女が温泉い入っているというバーデンの街のシンボルが見られます。
マンホールの蓋があるということは、当然その下には下水道(Kanalnetz・・・カナールネッツ) が作られているわけです。
ウィーンは1世紀のローマ軍の駐屯地(der XIII.Legion)時代にはすでに当時としては
モダンな下水道システム がありました。
14世紀の終わり(1388年)には地面の下に専用のルートが作られていました。
1739年には街を囲む城壁の中が完全に地下化されています。
ウィーンはヨーロッパで初めて城壁の中が完全に下水道が地下化された最初の街であることが知られています。
その後、19,20世紀にKanalnetzはどんどん延長され、拡張されていきました。
1948年に映画「第三の男」のラストシーンで効果的にウィーンの下水道迷路が
使われたことはよく知られています。
現在ウィーンの住居のほぼ100%の99%が地下公共下水道と接続されています。
これはヨーロッパではトップクラスです。
全長2.400kmにも及んでいます。これはウィーン~ザルツブルクを4往復する距離です!
文字通り下水道の迷路です。
※参考までに興味がある方はウィーン市のサイトwien.atで
少し下水道を見ることができます。
http://www.wien.gv.at/umwelt/kanal/kanalnetz/