ウィーンはバロックの都とも言われ、バロック様式の建物が本当に多い街です。
シェーンブルン宮殿、ベルヴェデーレ宮殿、カールス教会・・・きりがありません。
しかし・・・
その前の時代ルネッサンス様式は逆にとても少ないんですね。
でもこれはオーストリアだから
ルネッサンスが少ないというわけではなく、ウィーンや周辺にルネッサンス様式が少ないということですね。
ルネッサンスはイタリアのフィレンツェから15世紀初頭に始まりました。
ウィーンは、15世紀からオスマントルコの脅威にさらされ、それが続いていました。
やっと17世紀後半の1683年歴史で有名なオスマントルコの包囲からプリンツ・オイゲンの活躍もありトルコの脅威がなくなりました。
そのトルコ脅威時代はやはり、
ルネッサンスという習慣をゆとりを持って表現する気持ちの余裕がなかったんですね。
そのためルネッサンス様式がとても少ないわけですが、逆にトルコの脅威がなくなった・・・そこで気持ちに余裕が出てきたわけで、その反動とキリスト教カトリックの勝利が合わさり、
バロックがルネッサンスと比較にならないほど浸透しました。
でも、どの時代の建築様式もそうですが、「ルネッサンス様式」と言っても、本当にルネッサンス時代に作られたルネッサンス様式と、
その後の時代、例えば19世紀後半に
ルネッサンス様式で作られたという
場合の2つの見方がありますね。
この国立オペラ座はルネッサンス様式です。でもルネッサンス時代に作られた建造物ではありません。
でもこの建物も様式はと言えばルネッサンス様式ですね。
このオペラ座のように19世紀になってから作られたルネッサンス、
いわゆるネオ・ルネッサンスは数えきれないほど街中で見られます。
1番目の写真は王宮のStallburg,
2番目はサルヴァトール教会正面で、
美しいルネッサンス時代のルネッサンス様式を見ることができます。
ウィーンはルネッサンス時代のルネッサンス様式はとても少ないんですね。でも探せば結構部分的にルネッサンス様式を見ることができます。