7月26日にこのコーナーで中央墓地について書きました。
そこにはモーツァルトの記念碑がありますがお墓はありません。
モーツァルトのお墓はSt.Marx(聖マルクス霊園)にあります。
ただ・・・遺骨がないということはあまりにも有名です。
モーツァルトが亡くなった時、彼は忘れ去られて無名状態でした。
そこで3等級という当時の庶民的な埋葬方法が選ばれました。
これは大きな穴の中にたくさんの遺体を麻袋に入れて、(もしくは麻布にくるまれて)投げ込んで、上から石灰をかけて終わり・・・数年後再びそこには掘り返して別の遺体を埋葬する・・・という質素なスタイルでした。
そもそも19世紀まで、貴族や聖職者以外には碑を立てるという習慣はありませんでした。
モーツァルトが亡くなった後、未亡人となったコンスタンツェや、後彼女が再婚するニッセン等の努力からモーツァルトが知られるようになっていきます。
そこでついにウィーン市がモーツァルトの埋葬場所を探すようになりましたが、遺骨がバラバラで判別不可能でした。
そこで・・・
モーツァルトがほぼ埋葬されたであろう・・・という場所に記念碑を立てました。
その記念碑がモーツァルト没後100年後、つまり1891年にすでにオープンしていた大きな中央墓地に移動したのです。
そこで記念碑が持ってかれた、ここSt.Marx には新たにこの写真のように天使がたたずむ悲しげなお墓が作られました。
天才作曲家らしく遺骨はありませんが、これがモーツァルトのお墓です。
St.Marxは1784年から約90年間墓地として使われました。中央墓地ができるにあたって、周辺墓地と同様に閉鎖されるはずでしたが、当時のヨーロッパで貴重な「ビーダーマイヤー様式の墓地」ということから残されました。
しかし墓地の機能はなく、墓石がそのまま並べられた公園としてウィーン市が管理しています。
※偶然にも今日7月31日の新聞にモーツァルトのお墓についての記事がありました。Michael Lorenz (54)というウィーンの歴史家によると
ヨーゼフ2世が決めた埋葬方法はモーツァルトには適用されなかった・・・つまり麻布にまかれて共同墓地に投げ込まれたわけではなく、ちゃんと棺に入れられて埋葬されたそうです。