ウィーンは一昨日6月4日に日中今年になって初めて30℃を超えました。
昨日も30℃あり、夏の空気が漂っています。
しかし、今日は天気が崩れるようで、朝は昨日よりも涼しく、日中25℃には達しない予報です。
さて、ウィーンはヨーロッパで一番長く続いたハプスブルグ王朝の居城であり、かつての"帝国の都"を今でも偲ぶことができます。
ハプスブルグ帝国時代は多民族国家であり、日本では考えることができない10以上の言語を持った民族から成り立っていました。
そのため帝国が解体し、オーストリア共和国となってもその首都ウィーンには今でも多くの外国人が住んでいます。
先日ウィーンに住む外国人はどのくらいかというデータを紹介しました。
さらに規制が厳しくなり数はぐっと減ったとは言え、難民の申請があり、審査の結果が出るまではオーストリアのどこかに滞在することになります。
難民として認められなければ強制送還ですが、難民以外でも滞在許可等の問題などで強制送還される人も多くいるようです。
今日は去年2018年度にどこの国籍の人がどのくらい強制送還をされているかのデータを紹介します。
右の表を御覧下さい。
こちらはÖ1が発表した2018年度のAbschiebestatistik(強制送還の統計)2018のベスト10です。
どの国からの人々がどのくらい強制送還されているかということなのですが、ランクされた国を見ると意外なことに難民が多く来る国ではなく、かつての共産圏・・・旧東欧諸国が多いことがわかります。
スロヴァキアがトップで578人も強制送還されています。
アフガニスタンは8位で187人です。
1. スロヴァキア | 578 |
2. セルビア | 535 |
3. ハンガリー | 450 |
4. ルーマニア | 382 |
5. ナイジェリア | 305 |
6. ポーランド | 266 |
7. ジョージア | 218 |
8. アフガニスタン | 187 |
9. ロシア | 130 |
10. アルバニア | 115 |
スロヴァキアの首都ブラティスラヴァはウィーンからたったの65kmですし、旧共産圏と言えども今はEUにも入っていて、通貨もユーロが導入されていますね。
日本からの団体ツアーでもかなり頻繁にブラティスラヴァに寄って行きますね。
2位がセルビア、3位がハンガリーです。
オーストリア政府のBMI (Bundesministerium für Inneres)によると、強制送還される45%はヨーロッパ諸国ということです。
これは滞在許可などが下りなかったり、こちらで事業が認められなかったりなど色々な要因があると思います。
旧東欧圏はEUに入っている国が多くなっても、オーストリアと比べればまだまだ物価的には安いので、収入も違います。
難民の強制送還はむしろここ数年で目立ち始めたわけですが、実際はヨーロッパ諸国からの人の方が多く強制送還されてるようです。