ウィーンの南の森にはベートーヴェンが好んで滞在した有名な温泉街バーデンがあります。のんびりした雰囲気とビーダーマイヤー様式が多い美しい街で、ウィーンから十分日帰りで行って見る価値があります。
そこにはベートーヴェン第九交響曲の家があることで有名ですが、今日はこの名曲第九交響曲のちょっとしたエピソードについてです。
このブログコーナーでもすでに、ベートーヴェン第九交響曲の家、
ベートーヴェン第九交響曲の家2と話題にしていますので、そちらも参照して下さい。
その第九交響曲の家に行くと下の写真のものが展示されています。
これは第九交響曲のテーマで、ベートーヴェンが走り書きしたものです。
1822年ベートーヴェンは、この第九交響曲の家の向かい側にその夏を過ごすために住んでいた宿泊客達に見られていました。
ベートーヴェンが突然ひらめいたようで、すぐにその旋律を書き留めたかった・・・
しかし彼は紙を持ち合わせていなかったので、とっさに雨戸にその旋律を書いたようです。
ベートーヴェンが旅立った後、宿泊客達は急いでこの彼が走り書きした雨戸の部分を家主から買い取ったそうです。
ヘ音記号のニ長調で始まる第九の有名な旋律を読み取ることができます。
この時には全く耳が聞こえなくなっていたベートーヴェンです。
今でもベートーヴェンがその辺から突然現れて来そうなバーデンの街です。